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基礎知識

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家出した配偶者との離婚

家出と離婚は密接な関係にあります。
まず、家出は、法定離婚事由たる「悪意の遺棄」に該当します。
家出した側が離婚を請求することはできませんが、家出された側は、離婚を請求することができます。

悪意の遺棄とは、夫婦の義務である同居・協力・扶養を、一方が怠った場合に、離婚を請求できるということです。
家出による夫婦関係の破綻は、悪意の遺棄に該当します。
この場合、5~10年家出が継続していると、夫婦関係が破綻したものとみなされ、法的な離婚が成 立します。

また、家出により、夫婦の一方が生死不明となっている場合は、最後の連絡から起算して3年経過していれば、離婚を請求することができます。

尚、生死不明の場合に離婚を請求するためには、その証拠を提出する必要があります。
警察への捜索願を行っているという証拠や、知人から情報収集をした旨の証拠を提出することで、生死不明としての証拠が認められます。

では、家出された側は、どのように離婚の手続きを行うのでしょうか。
まず、離婚には、以下の3種類が存在します。家出による離婚の場合も、このうちのどれかの方法で離婚を行います。

■協議離婚
最も一般的な離婚方法です。夫婦間の合意により離婚を行います。
家出した配偶者の居場所が特定された場合は、サインと捺印をした離婚届を配偶者へ郵送し、配偶者にも同様にサインと捺印を行ってもらい、役所に離婚届を提出すれば、離婚が成立します。

■調停離婚
家出された側が、家庭裁判所に離婚調停を申し立て、調停委員による聞き取り調査などにより 合意へ導く方法です。
夫婦双方の出席が必要なため、家出した配偶者の居場所の特定が必要となります。

■裁判離婚
協議離婚でも調停離婚でも合意に達しなかった場合、家庭裁判所に離婚の訴えを提起します。これが裁判離婚です 。
裁判には、夫婦双方の出席が原則として必要なため、家出した配偶者の居場所を特定する必要があります。
自らの立場を有利にするためには、配偶者の一方が一方的に家出したことを主張することが重要です。

また、家出 期間中に自らが浮気等を行った場合、相手から、浮気が原因である旨主張されてしまいます。
そのため、家出期間中に不利となるような行動を行わないことも重要です。

このように、一方的な家出は、離婚事由に該当します。