交通事故に遭遇した場合、当事者は、話し合いにより、損害賠償額などについて決定する必要があります。この当事者間の話し合いを、示談交渉と言います。

示談交渉は、被害者が今後損害賠償を請求していくために重要な事項を決定するため、慎重に行う必要があります。事故後、加害者だけでなく、被害者も、自己に巻き込まれてしまったという焦りから、その場で示談を成立させ、解決してしまおうと考えてしまいがちです。

しかし、その場でよく考えずに示談を成立させてしまうと、その後被害者自身が不利益を被る恐れがあります。そのため、示談交渉を行う際には、現状のことだけを考えるのではなく、今後のことを見据えて、慎重に行うことが重要となります。

示談交渉においては、被害者の交渉の相手方は、加害者の保険会社となります。保険会社は、高い賠償額を支払いたくないため、交渉においては、示談金を減らそうと努めることとなります。そのため被害者としては、正当な示談金を得られるよう判例などに基づいた対応を行う必要があります。判例などに基づいた示談交渉を行うには、早い段階から弁護士に相談することが確実と言えるでしょう。

なお、交通事故に関する情報を検索すると、しばしば示談金の相場額などが掲載されていたりします。しかし、示談金は、自己の状況に応じて変化していきます。そのため、確実な相場というのは存在しません。状況に応じて、示談金を決定する必要がありますから、適格に状況を判断することのできる弁護士に相談し、適切な示談金を得られるようにしましょう。