遺産相続が発生したときに相続するのは何も現金や預貯金などに限られません。
被相続人の自宅などの不動産もまた相続対象になります。では不動産を相続をした場合、何か手続きをするべきなのでしょうか。
結論からいうと相続登記をする必要があります。相続登記とは被相続人名義になっている不動産を自身に名義変更することをさします。
ただし現行の法律では相続登記をおこなうことは義務ではありません。
しかしながら、相続登記をおこなわないと名義が違うわけですので売却をすることが出来ません。
また相続人が死亡した場合、相続登記をおこなっていないと相続人が増えてしまう可能性があり、後々の争いを生まないためにも相続登記することをおすすめします。
では実際の手続きについて詳しく見ていきましょう。
【相続登記の手続きの流れ】
まず、相続登記にはかなりの種類の書類が必要になり、以下のようになります。
① 被相続人の生まれたときから亡くなるまでの連続した戸籍謄本
② 被相続人の住民票除票、もしくは戸籍の附票
③ 登記簿謄本
④ 固定資産税評価額証明書
⑤ 登録免許税(固定資産課税台帳価格の1000分4を支払う必要があります)
⑥ 登記申請書
⑦ 不動産を相続するひとの住民票・戸籍謄本
⑧ 相続人全員の印鑑証明書(遺言書、遺産分割協議書の場合)
⑨ 遺産分割協議で決まった場合は遺産分割協議書、遺言書の場合は検認済の遺言書、もしくは公正証書遺言
⑩ 相続人全員の戸籍謄本(法定相続で共有財産になる場合)
以上がおもに必要となります。相続方法や自身の本籍が実際の住所と異なっていると更に用意する書類があるので、事前に法務局へ確認してみたほうが良いかもしれません。
こちらの書類を用意して、法務局へ行き相続登記をおこなうような形になります。
冒頭で相続登記は義務ではないとお伝えしましたが2019年7月1日に施行された相続法改正によって変更になった部分があります。
それは法定相続分を超える不動産の相続があった場合、相続登記をしないと超えた部分については第三者に取られてしまいますよ、というものです。
従来であれば遺言書があった際には遺言書自体が対抗要件(第三者へ権利を主張すること)になり得ました。
しかしながら今回の改正によって遺言書は対抗要件の効力を無くし、相続登記をしなければ権利を主張できなくなりました。
そのため、相続登記が大変重要になります。しかしながら相続登記は必要書類も多く手続きに手間がかかります。
そんなときには一度専門家に相談してみることをおすすめします。
栄パーク総合法律事務所では、名古屋市を中心に相続に関するさまざまなご相談を承っております。相続でお困りの際はお気軽に弊社までご相談ください。
法定後見制度
法定後見制度には3つの種類があります。 ・成年後見 成年後見は、精...
業務提携契約書の作...
企業間の業務提携の際には、業務提携契約書を作成することになります。...
家出した配偶者との離婚
家出と離婚は密接な関係にあります。 まず、家出は、法定離婚事由た...
審判離婚
審判離婚とは、離婚調停を通じて繰り返し意見のすり合わせを行なったに...
企業法務
会社を経営していく上で法律問題は必ず出てきます。日々の契約書や労務...
事業承継
経営者の相続対策において事業承継の問題が生じることがあります。 個...
裁判離婚
裁判離婚とは、離婚裁判を通じて離婚を成立させる方法です。協議離婚や...
傷害事故の場合(後...
後遺症がある傷害事故の場合には、後遺障害の等級認定をしてもらうこと...
人事労務管理
会社を経営するうえで人事労務管理の問題は非常に重要です。近年は残業...
栄パーク総合法律事務所(愛知県名古屋市東区/名古屋市尾張地方、岐阜県中農地方・東濃地方)|相続登記(不動産名義変更)の手続き